「宮本輝」の日記一覧

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こらあかん

ブックオフをぶらぶらしてたら、宮本輝の「流転の海」が第5巻まで文庫で並んでいた。1冊100円。 10年以上前、4巻まで読んだ記憶がある。その時は「続巻がでたら読もう」と思ってそのまま忘れてた。(→老人読書あるある) そいえば母が「なんか面白い本をないかねー」なんて言ってたのを思い出し、その場でお買い上げ。 ホームに持っていく。一冊500ページあるからずっしり重い。 「これ、面白い…

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灯台からの響き

暮28日からお正月の今日2日まで、 何も手につかず・・通常の家事だけはしていましたが、 ただ惰性で動いていただけでした。 そんな中で時間を持て余すことなく 救われたのは、この本でした。 実に良い本でした。 やはり・・私にとって『宮本輝』という作家が 必要なのかも・・ やっとやっと、心穏やかに過ごすことができそうだ と思っています。    ~~ 読書感想 ~~ 灯台からの響き  宮本輝  …

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三十光年の星たち 下

  ~~~ 読書感想 ~~~ 三十光年の星たち 下  宮本輝  評価☆☆☆☆☆ 佐伯から事業の後継者に指名された仁志。 悪戦苦闘の日々を過ごす中、仁志が経営を託された 「ツッキッコ」の開店日が近づき…。 世の中のありとあらゆる分野において、 勝負を決するのは、人間としての 深さ、強さ、大きさだ。 鍛えられた本物の人物になるには三十年かかる。 ―略― これから先、三十年のあいだ、そのつ…

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ワクワクしているのです(^_-)-☆

体調不良だったので、久し振りの随想でした・・ 久し振りのお庭で発見したのは・・ https://zuiso.net/topic/detail/52782 アルバム 我が家の庭 https://smcb.jp/albums/3841741 写真  左  ローズマリー 写真  上  ランタナ 写真  下  百日紅の紅葉 読書の勧め・・ 何て偉そうなテーマを書いていますが、 そういう私は…

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宮本輝著「錦繍」に感動したり

「錦繍」 宮本輝著 新潮文庫  昭和60年5月25日発行 ーあなたを星島建設の後継者とすべく布陣を整えていたのです。 「生きていることと、死んでいることとは、もしかしたら同じことかもしれへん。そんな大きな不思議なものをモーツァルトの優しい音楽が表現しているような気がしましたの」 モーツァルトは、きっと、人間は死んだらどうなるのか、音楽によって表現しようとしてたんですよ」 生きていることと、死んで…

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宮本輝著「流転の海」(野の春)を読み、全9部読了する

「野の春」(流転の海 第9部) 宮本輝著 新潮社 2018年10月30日発行 ーこの本は、我が地元のスコレー図書館で読み、最後は、借りて読了した。そのために、赤線を引けなかった。でも、興味を感じた箇所は、スマホに入力した。 ーみんなが飢えずにちゃんと食えて、貧しい女が身を売らんで済み、子供らが学校に行けるなら、共産主義じゃろうが資本主義じゃろうが、なんでもええんじゃ。  ストリップ劇場で稼いだ金…

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「長流の畔」(流転の海第8部)では妻の房江の生きざま描く

「長流の畔」(流転の海第8部) 宮本輝著 新潮文庫 平成30年10月1日発行 この作品は平成28年6月新潮社より刊行される。 ーだが、あのとき、商売をひろげようとしない経営者がいただろうか。どれもこれも、俺が自分から望んで求めたのではない。いかんともしがたく、そうなってしまったのだ。  俺が犯した失敗は、博美の体に再び手を出したこと。それだけだ。たったそれだけだ。  房江のへそくりを、天から降っ…

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「流転の海」(第7部 満月の道)は熊吾の事業の実行を描く

「満月の道」(流転の海第7部)宮本輝著 新潮文庫 平成28年10月1日発行 ーすでに私は第8部の「長流の畔」を書き始めた。1981年、34歳で筆を興した「流転の海」は第9部で完結する。  平成26年3月6日 熊吾は、50+16=66歳。 ーかつての松坂熊吾の復活だ。困っている者を、自分ができることで助けてやろうと即座に行動に移してしまう。誰にも相談しない。  手助けをしてやりたいという心情だけだ…

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「流転の海」(第6部 慈雨の音)は人と人の繋がり描く

「流転の海」(第6部 慈雨の音) 宮本輝著 新潮文庫 平成26年3月1日発行 ー「遊女の墓 みなふるさとに背をむけて、じゃ」 そう熊吾は教えた。伸仁は指を折って文字数をかぞえ、575ではないが、それでも俳句かと訊いた。 「自由律俳句っちゅうて、575とか季語にはこだわらんらしい」 「命までかけた男がこれかいな」 俳句は「詠む」じゃが、川柳は「ものす」じゃ。 「俺に似よ俺に似るなと子を思ひ、とか」…

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宮本著「流転の海第5部花の回廊」は伸仁小学6年の生活を描く

「流転の海」第5部花の回廊 宮本輝著 新潮文庫 平成22年1月1日発行 ー「まあ要するに、わしという人間は大事なところで横着になるんじゃ」 「わしは金貸しやあらせんのじゃ。じゃけん、金を貸したら、くれてやったと思うちょることじゃ。返しに来んのは、ないからじゃ。ないやつに返せと迫ってもしょうがあるかや。返してもらわにゃあこっちが生きていけんような金は貸さんことじゃ」 「本物の侘数寄者じゃっちゅう、…

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「流転の海」(第4部 天の夜曲)は苦難の生活を描く

「流転の海」(第4部 天の夜曲) 宮本輝著 新潮社 2002年6月25日発行 ー発表誌「新潮」1999年4月号~2002年4月号(27回連載) ー富山で最初にしなければならないことは、4月で小学校4年生になる伸仁の編入学の手続きであった。  南宇和から帰って来て、再起の地として選んだこの場所に腰を落ち着けて以来、ろくなことがなかった。  熊吾は、易者が、「うまくいけば、偉大な芸術家になる」という…

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「流転の海」(第3部 血脈の火)は人間の世俗を描く

 宮本輝著「流転の海」を読んでいる。全9部のうち、やっと3部まで読了した。  あとがきに、第1部を描き出したのが35歳のときだったので、第3部を上梓するのに14年余の年月を要したことになる、とある。 ー発表誌「新潮」1993年1月号~1996年2月号(27回連載)とある。 1996年9月15日発行 宮本輝著 新潮社 ーあと1か月ほどで小学生になる松坂伸仁は、近江丸というポンポン船に、窓辺から身を…

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宮本輝著「流転の海」全9部読了目指し読み始める

 宮本輝という芥川作家の存在は知っていた。  「蛍川」「道頓堀川」「優駿」「草原の椅子」他、以前には、ヨーロッパを舞台にした小説も読んだことがある。でも、最近は読んでなかった。  他に、氏が、昭和22年生まれで、僕と同世代であることも、親近感を感じていた。  「流転の海」という小説は、テレビで、宮本輝「流転の海」が34年をかけて完結した、というニュースを聞くまで知らなかった。  僕は、そのニュー…