東野圭吾の「白鳥とコウモリ」を読了した。著者は直木賞作家であり、ミステリーを主分野としている。本書は、ある弁護士の殺人事件を巡り、逮捕された容疑者の自供に疑問を持った被害者の娘と容疑者の息子が、協力して事件の真相を探る姿を描いたミステリーである。なお、タイトルの「白鳥とコウモリ」は、被害者の娘と容疑者の息子のそれぞれを比喩的に表した表現である。 竹芝桟橋の近くの港区海岸で、路上に放置された自…
東野圭吾の「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」を読了した。著者は直木賞作家であり、ミステリーを主分野としている。本書は、コロナ禍の中、結婚式を目前にして、父親を殺人で奪われた女性の目の前に現れた見知らぬ叔父の、魔術師を思わせる活躍を描いたミステリーである。 建築会社に勤めている神尾真世は、同じ会社に勤めている中条健太との結婚式を控えていたが、とあることからマリッジブルーになっていた。そ…
1.放課後 (1985.09) 2.卒業-雪月花殺人ゲーム-加賀恭一郎シリーズ- (1986.05) 3.白馬山荘殺人事件 (1986.08) 4.学生街の殺人 (1987.06) 5.11文字の殺人 (1987.12) 6.魔球 (1988.07) 7.香子の夢―コンパニオン殺人事件(改題:ウインクで乾杯) (1988.10) 8.浪花少年探偵団-浪花少年探偵団シリーズ- (19…
東野圭吾の「クスノキの番人」を読了した。著者は直木賞作家であり、ミステリーを主分野としている。本書は、とあることを切っ掛けに、その木に祈れば願いが叶うと言われるクスノキの、番人になることを命じられた青年の不思議な体験を描いた、一種のファンタジーである。 本書の主人公の直井玲斗は、不倫の末に生まれた子供であり、父親の顔を知らずに育った。後に祖母から聞いた話では、彼の父親は彼を認知しなかったが、…