「筑波哲学 31号」に寄せて
およそ一か年かけた小論を昨日まとめ上げ、筑波大学紀要向け投稿しました。表題は「対象認識と意味、表現の起源」です。 日本語は外国語に比べて語彙が豊富だと言われていますが、しかし、それでも森羅万象を表現するには足りません。また、言葉は、哲学では一般に本質と言われているところの、物の奥底に達することはできません。そもそも私たちは物からは現象しか与えられていないので物そのものを、敷衍するなら物事の真相…
およそ一か年かけた小論を昨日まとめ上げ、筑波大学紀要向け投稿しました。表題は「対象認識と意味、表現の起源」です。 日本語は外国語に比べて語彙が豊富だと言われていますが、しかし、それでも森羅万象を表現するには足りません。また、言葉は、哲学では一般に本質と言われているところの、物の奥底に達することはできません。そもそも私たちは物からは現象しか与えられていないので物そのものを、敷衍するなら物事の真相…
今年から、市内の禅寺で月二回ずつの座禅と写経に励んでいる。 寺には僧侶が三人、 住職の他に、前住職とそのご子息が努めている。 仏教は慈悲、和顔愛語(穏やかな顔で人に温かい言葉をかけること)と言うが、 最近になって、その一人からどうも嫌悪されていると感じるようになった。 寺は座禅、写経する人に、折重く、野菜、師走ともなれば餅と、施しを行うのだが、 私は、と言えば、 全体に掛かる御言葉…
ニーチェ/存在への希求 を投稿しました。 このような話題に 関心のある方はお立ち寄りください。 2022/10/13
いい言葉 相田みつを氏 小籔実英氏 0821:0821 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 画像:https://ameblo.jp/yoochangogo
※関心のある方だけお読みください。 「今でしょ!」というフレーズが、かつて一時期、もてはやされた。 今と言うとき、たとえそれが無意識ながらにでも念頭に浮かぶのは「死」である。今、すなわち、生と死とは最大の矛盾の関係においてあり、不条理である。それがゆえに、常人にとって死は受け入れ難いものとしてある。 「今」をどう捉えるか、佛教思想から読み解いてみたい。 目下、Eテレ、『こ…
少し前の日記のなかで「それにしても宗教とは何だろう。」という自問自答の文章を書いた。 その時はとりあえず思いついたことを書き連ねたのだが、何故かその後も気になっていたので、柄にもなくあれこれ文献を漁っていた。 ところが宗教について調べていると、今度は哲学との関係や違いも気になってくる。 何だか迷路にハマったようで、部屋にこもりがちになるし、様々な資料が読みかけのままで机が散乱状態になってし…
宇宙は物理的「存在(現象)」で構成されている。ただそれだけである。その宇宙に感傷的広がりを与えるのは、人間である。人間は、物理的存在に意味を与えることで「世界」を創造する。人間の「世界」は「存在」と「意味」で出来ている。それが感傷的である理由は、「意味」が、人間の脳の中にしか存在しないからである。脳の中の存在…それが存在といえるのか?その事実が切ない。しかも、「意味」は、人間しか構成し得…
人間は、人生を営み、人間社会を構成し、歴史を紡いでいる。それを言葉で意味づければ、それを哲学と言ったりする。そして、このような場で哲学を語る者は結構ウザったい。なぜなら、人は、生きることに一生懸命だから・・・ 人間は存在し生きている。哲学は人間の文化として成熟し、現在では脳の認知構造に言及し「認知論」「意味論」を構成している。「認知論」とは、人間は、現実それ自体を見ているのではなく、現実を自ら意…
「記号論」この概念を現代文学史から学んだ。この概念では、例えば、生きる意味は、ただ生きているだけなのに、神や社会貢献や愛などを勝手に絡めて個や社会が意味づけているだけという事になる。その虚無感からニヒリズムが生まれる。 そこで古い時代の文人達はよく自殺をした。 しかし、現代では、人生は言語で構成された物語であり、人間は様々なエピソードによって人生を意味深いもの(物語)にする営みであると捉えるよう…
私たちが認知する世界、もしくは宇宙の実態はE=mc2乗と人類は突き止めた。宇宙は、物質とエネルギーが「存在」する時空と突き止めたのだ。 それ以外は、何もない。(物理学的にはダークマターとダークエネルギーと反物質かあるはずですが…) しかし、デカルトは当初、「人間は精神や魂が主体であり、身体はその物質的機械である」と言った。すなわち、宇宙には、「物質」に加えて、「精神」があるという二元論を提唱した…