「太宰治」の日記一覧

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塩辛狂い

“太宰治”の「津軽」の中に出てくる(塩辛)、文章上手ですね。 【さあ、お酒を、めし上れ。この小皿のものは、鮑のはらわたの塩辛ですが、酒の肴にはいいものです。」  私はごはんをすまして、それから、塩辛を肴にしてその一本をごちそうになつた。塩辛は、おいしいものだつた。実に、いいものだつた。】 かく言うわたしはそんなにも塩辛は好きでないんです。 普通塩辛といえばイカですね。でもイカ以外にも…

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ハタハタの想い出その1

昔赤塚不二夫さんのマンガで「おそまつくん」というのがありました。その中でハタ坊というのが出てきますが、今回はお魚のハタハタのお話です。 個人的にハタハタは好きな魚です。淡泊な味がなんとも言いえないです。 2022年12月3日東京新聞の読書欄にハタハタの想い出が載っていました。(1枚目) 子供の頃はイヤだったけど大人になって無性に食べたくなったとか。 秋田の人にとっては想い出深い魚なのです…

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三鷹駅周辺

そばを通っても何の変哲もない跨線橋と思っていたが 先日の新聞に「太宰が愛した陸橋 撤去へ」とあった。 1929年完成、三鷹事件の舞台とも。 近くに用事があり、改めて少し足を延ばしていってみた。 三鷹駅付近は大きく変わった。南口、三菱銀行の建物の 屋上にはビヤガーデン、第九書房という書店と喫茶店、 やまちゃんという居酒屋もあった。もう40年以上前の話。 今の若い人は知らないだろうけど。

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そんな話、初めて聞いた。

過日。 久しぶりに町の本屋に出かける(コロナも明けたことだし) あれこれ漁っていたら、小学館のペーパーバックのシリーズを見つけた。 カバーもついておらず、コンビニマンガに近い作りだ。 どうやら絶版になった名作を簡易な製本で安く売る、という企画らしい。一冊500円、文庫より安い。 いくつか手に取ってみる。 若いころに読んだ作家が多い。 紙質は良くないが、活字が大きくて読みやすそう。最近文庫本…

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📗太宰治ゆかりの「三鷹」の跨線橋が撤去

太宰治がこよなく愛した中央本線にかかる三鷹の跨線橋が撤去される。 あわてて先日の休みに三鷹を訪れる。 太宰治は三鷹に移り住んで9年間を過ごした。 そしてこの街で死んだ。 もはやあの頃の面影はほとんど残っていない。 太宰ゆかりの多くの場所も姿を変えてしまった。 残っているものの一つにこの陸橋がある。 だが、これもやがて消えてゆく。 さみしい限りである。 そこで、「走れメロス」ぐらい…

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『斜陽』に登場する金物屋

日曜日の午後、テレビを点けたまま、部屋の片付けをしていた。 テレビから、「阿佐ヶ谷」と聞こえたので、手を停めた。 阿佐ヶ谷に住んでいる阿佐ヶ谷姉妹が、笑福亭鶴瓶とサンドウィッチマンに、地元の穴場を紹介する番組だった。 私は阿佐ヶ谷の出身なので懐かしくなり、片付けを中断して番組を観ることにした。 一軒目と二軒目の飲食店は、全く知らない店だが、三軒目の金物屋は、地元民だったら大概の人は知っている店…

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🍎つがるさ いぐべし🍏(5)斜陽館~金木の殿様の六男として生まれた津島修治

 つい先日AmazonPrimeで見た映画「人間失格」では小栗旬君が太宰治を演じていた。  特別、太宰が好きなわけでもないのですが監督が蜷川実花さんなので映像が綺麗だろうなぁ~と無料なこともあって見ました。  3人以上の人が言っている特徴を列挙してみます。 身長174cm.当時にしてはかなりののっぽさん。それから歯が悪くて湯豆腐ばかり食べていた。あの左手を頬に当てているよく出てくる写真です…

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2月16日から28日までに読んだ本

先月末、急遽入院することになり、昨日退院できた。したがって、1週間遅れの日記になってしまった。 ①パンドラの匣(太宰治 新潮文庫) 2016年1月以来の再読。「正義と微笑」「パンドラの匣」2編が収められている。「正義と微笑」は日記の形をとった小説。主人公の芹川進と、その兄は、恰も2人で太宰治本人を表しているように思える。知人の日記を読んだことに触発されて書いた小説とされているが、この中には太宰…

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太宰治の「斜陽」を読み終える

太宰の愛人の太田静子さんの「斜陽日記」を先日よんでいたので、太宰の「斜陽」の中で、どのようにそれが下書きとなっているのかを見てみたいと思いました。 昭和22年に太田静子さんが滞在していた、神奈川県下曽我を太宰が訪ねて5日間滞在しています。 静子さんは小説を書きたかったようですが、彼女は体が弱いので、太宰が日記をかくように勧めていました。 静子さんと、貴族としての佇まいを亡くなるまで保っていた…

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2、『明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子』(太田治子著)は、娘の万里子にも話したいと

『明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子』 太田治子著 朝日文庫 2012年6月30日発行 ー昭和22年11月12日、私は神奈川県足柄下郡下曽我で生まれた。  私の父・太宰治が初めて下曽我駅に降りた時は、もつ夕暮れが近かった。昭和19年の1月のことである。母・太田静子は母親のきさと二人疎開してきてまだまもなかった。  大学生の娘の万里子が歩いていた。 「小説と現実を一緒にするのはおかしい」という人…

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153、『新樹の言葉』(太宰治著)には著者の甲府時代、著者の兄弟のことなど記す

『新樹の言葉』 太宰治著 新潮文庫 昭和57年7月25日発行 ーこの本は、「美少女」という作品が、YBSラジオで朗読されたことがあり、それを聴いたりして、それの載っている『新樹の言葉』を読んでみようと思っていて、今回読了した。 ー新樹の言葉  押し入れから甲州産の白葡萄酒の1升瓶をとりだし、茶飲茶碗で、がぶがぶのんで、酔って来たので蒲団ひいて寝てしまった。これも、なかなか、ばかな男である。  私…