さんが書いた連載「日本の古寺 100選」①興福寺・薬師寺・東大寺の日記一覧

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「日本の古寺 100選」⑰連載終了にあたり

昨年の10月27日、「日本の古寺 100選」 ① 興福寺・薬師寺・東大寺を投稿してから時折であったが回数も16回になった。本シリーズは今回で終了する。 投稿した48寺はいずれも私が参拝、写真も保存してある古刹である。この48寺以外に私が参拝はしているが、写真を保存していないために投稿していない古寺は下記の通りだ。天台宗では山形の立石寺、和歌山の青岸渡寺、浄土宗では神奈川の清浄泉寺(鎌倉大仏の高…

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「日本の古寺100選」⑯三井寺・寛永寺・教恩寺

三井寺は天台寺門宗、寛永寺は天台宗、教恩寺は時宗の寺である。 三井寺:三井寺といえば延暦寺との対立を記憶している人は多いだろう。993年天台宗寺門派として独立した。寺名の由来は天智天皇、天武天皇、持統天皇が産湯を使った「御井」(みい)があるため三井寺という。 寛永寺:創建当時の年号をとって「寛永寺」とすることを許された徳川家の菩提寺である。3代将軍、徳川家光が発願、天海を開山として寛永2年(…

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「日本の古寺100選」⑮三室戸寺・清水寺・善光寺

三室戸寺は本山修験宗、清水寺は法相宗、善光寺は無宗派の寺である。 三室戸寺:シャクナゲ・アジサイ・ツツジ・ハスなど四季折り々に花が咲くので「花の寺」として知名度は高い。源氏物語の「宇治十帖」にも登場する。本堂は1814年の再建で重層の入母屋造りである。 清水寺:知名度抜群の古刹である。「清水の舞台から飛び降りる気で~」で有名な錦雲渓の舞台は高さ4階建てのビルに相当する。幾度となく戦火にさらさ…

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「日本の古寺100選」⑭法隆寺・金峯山寺・平等院

今回から掲載する寺は「日本の古寺100選」ではそのほかの宗派として扱っている。 法隆寺は聖徳宗総本山、金峯山寺は金峯山修験本宗総本山、平等院は無宗派である。 私は聖徳宗も金峯山修験本宗も全く知らない。 法隆寺:聖徳太子が建立、1,400年の時を越えて世界最古の木造建築として、我国最初の世界文化遺産に登録された。境内は西院伽藍、東院伽藍、そうして仏像や宝物が安置される大宝蔵院に分けられる。 西…

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「日本の古寺100選」⑬弘法寺・題経寺・遊行寺

弘法寺と題経寺は日蓮宗、遊行寺は時宗の寺である。 弘法寺:奈良時代、行基が建立した求法寺が始まりとされる。平安時代、空海が伽藍を構えて弘法寺と改称したという。鎌倉時代、日蓮の布教を受けて、日蓮宗に改宗した。徳川家康より朱印地30石を与えられた。紅葉の名所として知られた。境内には、日蓮上人の真刻と伝わる大黒天を祀る大黒堂、鐘楼、仁王門、伏姫桜とよばれる樹齢400年の枝垂桜があ。なお案内板に書かれ…

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「日本の古寺100選」⑫法華経寺・妙本寺・本土寺

今回も日蓮宗の寺院である。法華経寺と本土寺は千葉県、妙本寺は神奈川県の寺院だ。 法華経寺:法華経寺の前身は本妙寺である。日蓮が下総・中山の太田乗明の館に釈迦如来像を安置した像をつくり、これが本妙寺となった。本院の奥にある鬼子母神堂は子育ての守護として信仰を集めている。 妙本寺:日蓮宗の古刹、妙本寺は750年以上の歴史を重ねる霊跡である。比企氏の悲運を今に伝える寺でもある。執権の北条氏と衝突、…

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「日本の古寺100選」⑪久遠寺・清澄寺・池上本門寺

今回投稿の3寺はすべて日蓮宗の寺院である。 久遠寺:日蓮宗の開祖、日蓮はたびたび鎌倉幕府などから迫害を受けた。その日蓮が波乱に満ちた人生最後の9年間を過ごしたのが久遠寺のある身延山だ。久遠寺は幕末から明治にかけて度重なる大火に見舞われ、多くの伽藍を失った。本堂は1985年の再建だが、2500人を収容できる。樹齢400年のしだれ桜は全国しだれ桜10選の1つだ。 清澄寺:(せいちょうじ)と読む。…

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「日本の古寺100選」⑩南禅寺・東福寺・天龍寺

京都府に建つ今回の3寺は前回に引き続き臨済宗の寺院である。 南禅寺:創建は2度の元寇後の1291年である。室町時代、京都五山(天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺)より格上の「五山之上」という別格扱いになる。 1628年再建の国の重要文化財の三門の楼上には多くの像が安置されている。また明治期の建築物だが、琵琶湖の水を引き込むレンガ造りのアーチ橋を備えた水路は人気が高い。 東福寺:1236年…

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「日本の古寺100選」⑨建長寺・円覚寺・建仁寺

掲題の3寺とも臨済宗の寺である。一般的に「禅宗」という言葉は「坐禅をする宗派」という意味に使われている。この意味では、「禅宗」には、臨済宗・曹洞宗そうして黄檗宗の3宗がある。著名なのは臨済宗と曹洞宗だ。 建長寺:いわゆる鎌倉五山(神奈川県鎌倉市にある臨済宗の禅寺で、建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺の5つの寺院)第一の古刹である。建長年間の1253年開山。執権、北条時頼が源氏3代と北条一族…

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「日本の古寺 100選」⑧本願寺・専修寺・興正寺

今回の3寺はすべて浄土真宗の寺である。前回の知恩院・光明寺・金戒光明寺は浄土宗の寺院だ。本願寺・興正寺は京都、専修寺は三重県だ。 本願寺:京都市民が「お西さん」と呼んでいる西本願寺は14世紀初頭本願寺と公式に称した。織田信長と衝突したが、豊臣秀吉の保護を受けた。このため現在の本願寺の建築様式は、豪華絢爛な桃山文化の影響が大きい。国宝の唐門は本願寺と龍谷大学の間にあり、本願寺の境内からは見えない…

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「日本の古寺 100選」⑦知恩院・光明寺・金戒光明寺

久しぶりに「日本の古寺 100選」を投稿する。 今回の3寺はすべて京都の寺である。ちなみに100寺のうち京都府に建つ寺は32寺を数える。2位は奈良県で17寺だ。この2府県で50%近くを占めている。3寺とも宗派は浄土宗だ。 知恩院:浄土宗の総本山の巨刹である。京都随一の繁華街、祇園に近い場所に建つ。徳川家によって拡大された。特に2代将軍徳川秀忠寄進の三門は横幅約50m、高さ約24m、で東大寺南大…

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「日本の古寺 100選」⑥長谷寺・善通寺・醍醐寺

先日、日蓮宗の古刹、本土寺、弘法寺、法華経寺を見学した。総て日本の古寺100選の寺である。触発されたわけではないが久しぶりに「古寺 100選」を再開する。 長谷寺は鎌倉にもあるが、奈良の長谷寺である。今回の3寺はともに真言宗の寺だ。 長谷寺:西国33ヶ寺巡礼の8番である。万葉集に「こもりく(隠圀)の泊瀬山(はつせやま)…」と詠われている。春はボタン、夏はアジサイなど四季を通して花が咲き「花の…

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「日本の古寺 100選」⑤大覚寺・岡寺・石山寺

今回の3寺とも真言宗だ。大覚寺は真言宗大覚寺派、岡寺は真言宗豊山派、石山寺は東寺真言宗である。その相違はよくわからない。 大覚寺:大覚寺といえば南北朝時代の大覚寺党を思い出す。旧嵯峨御所だった。開山は恒寂入道親王だ。だから大覚寺は、皇室ゆかりのものが多い。東側の「大沢の池」では嵯峨天皇と空海が月見をしたことで知られている。当時の貴賓の月見は池に映った月を愛でることで、漆喰の空を見上げることでは…

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「日本の古寺 100選」 ④東寺・西大寺・仁和寺

今回は3寺とも真言宗の寺院である。真言宗寺院は100寺のうち16寺を数え最大である。次は臨済宗寺院で12寺だ。 東寺:京都のシンボルマーク、高さ54.8mの五重塔が東寺境内に立つ。高さ日本一の木造塔だ。もとは平安京の鎮護のために建立された。東寺の正門南大門から金堂、講堂、食堂が一直線に並んでおり、この伽藍配置は創建の796年から変わっていない。 西大寺:東大寺を建立した聖武天皇の娘、孝謙天皇…

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「日本の古寺 100選」 ③三千院・中尊寺・金剛峯寺

三千院と中尊寺は天台宗、金剛峯寺は真言宗の寺である。天台宗の開祖は最澄、真言宗の開祖は空海、歴史上知名度の高い名僧である。 三千院:デューク・エイセスの歌で「女ひとり」というヒット曲があった。「京都 大原 三千院 恋に疲れた女がひとり」でスタートする。京都市街から車で30分、貴人や仏教修行者の隠棲の地として知られている。作家井上靖はその美しさを「東洋の宝石箱」と賞賛した。 中尊寺:中尊寺とい…

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「日本の古寺 100選」 ②唐招提寺・壬生寺・延暦寺

十三宗派のうち法相宗と華厳宗は終了した。今回は律宗の2寺、唐招提寺と壬生寺、そうして天台宗の延暦寺である。南都六宗は律宗の2寺で終了となる。 唐招提寺:唐からやってきた鑑真和上創建の古刹である。本尊の盧舎那仏を安置する金堂は奈良時代建立で現存する唯一のものだ。境内最奥には鑑真和上の廟所が苔むした森の中に静かにたたずんでいる。必見だ。 壬生寺:壬生寺といえば新選組を連想する人は多いだろう。たし…

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「日本の古寺 100選」 ① 興福寺・薬師寺・東大寺

本書は日本仏教13宗派を柱に100の古寺を紹介している。例えば奈良の観光名所「唐招提寺」は大変有名だが「宗派は?」と尋ねられると答に窮する人も多々あるだろう。私もそのうちの1人だった。 13宗派を下記に示す。①法相宗 ②華厳宗 ③律宗 ④天台宗 ⑤真言宗 ⑥融通念佛宗 ⑦浄土宗 ⑧浄土真宗 ⑨臨済宗 ⑩曹洞宗 ⑪日蓮宗 ⑫時宗 ⑬黄檗宗 尚唐招提寺は律宗である。 興福寺:法相宗の大本山で猿沢…