さんが書いた連載運動の日記一覧

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「何も考えるな」

ラグビーとフィギュアスケートを見れるなんて、凄い一日だ。 羽生くんは変わらず貴公子然として四回転を飛んでおばさん達をウットリさせるが、世界トップクラスの力を維持するためにどれ程練習を積み重ねているのだろうと想う。 明日になった。オカンの手賀沼ハーフ。今日ジョギングクラブで走ったが、1週間ぶりは体が重い。 だって雨が降ったし、 だって仕事があったし、 だって出掛けたし。 走らない言い訳は次…

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「マラソンは冬のスポーツです」

3周走っても汗が出ない。最初が一番キツいのに、心臓も苦しくない。 市民の森は台風以降立ち入り禁止のテープがあちこちにあるが、いつも走る小径にはテープはなく、通れるまでに片付けられている。 だが、辺りの風景は一変したままだ。道の両脇には大きな枝が枯れているし、切られた倒木の幹はそのままだ。 蝉の代わりにリーンリーンと秋の虫が鳴く。 最初は5周程度でいいと思っていたのに、段々欲が出て来る。5…

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『10月なのに』

体が重い。日射しが半袖の腕に突き刺さる。 夏の間は日焼け止めにアームカバーをしたが、もうここまで来たらどうでもよくなった。 暑い。10月だというのに。夏と違うのは空。透き通った青空に、刷毛ではいたようにスッスッと白い雲が浮かんでいる。風があるのもいい。 私だけ集団に遅れた。頭の中で「12.3.4.5.6.7.8.一歩前に」と繰り返す。どんどん間が空いて行く。 何とか県民の森に着き、合流し…

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「走れない!」

「市民の森」の入り口に大木が倒れ、まるで橋が掛かっているようだ。地上三メートル程でポキンと折れ、道の反対側に倒れたが、地上まで落ちなかったのは、小さな木を二本なぎ倒しているからだ。車は普通車なら通れる。 家の近くには大きな街路樹が倒れていて、交通規制の黄色いテープが張られていた。もちろん中に入って観察する。根っ子から無残に倒れている。コンクリートに囲まれた木は、根を張ることがてきないのだろう。…

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「荒川と隅田川」

『旅ラン3:富士山麓大自然ラン』を見た。これ以上綺麗な富士があるだろうかと思うような富士山を背景に、青い湖と空と、緑、緑、緑。 その中をつるの剛士が走る。スタートは『西湖野鳥の森公園』。茅葺き屋根の家を集めた『西湖いやしの里根場』は絵のようだ。ドローンは観光番組を格段に魅力的にした。 この番組が凄いのは、素人感覚。贅肉など1グラムもないアスリートではなく、極々普通のどちらかと言えば、運動とは…

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「100人死んでるぞ」

「100人死んでるぞ。」 息子が言った。 「熱中症で?」 「そうだ。」 「今年だけで?」 テレビでは無抵抗の人間を車外からグーで殴りつけるクレイジーな宮崎の事しかやってない。熱中症で年寄りが一人死んでもニュースにはならないのか。 東京23区の熱中症の死者が7月1日から8月18日で100人を越した。九割が65才以上。 海浜幕張駅に朝8時集合の街ラン。幕張新都心と言われた事もある街には、働く…

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「月が明るくなったから」111

急に静かになった、蝉も鳴き止んだ。 月が更に明るくなっている。私が桜川と勝手に呼んでいる川の畔は、一年中市民が歩いたり走ったりしている。 始めの1周は歩いた。まだまだ昼間の明るさで、暑さは覚悟していたが、桜の木が堤の両側に植えられ殆ど日は差さない。 それでも1周する頃には汗が出た。走る時にはこめかみを汗が伝うのだが、目の上からぽたりと落ちた。これもいい。 1周する間に走る人と10人以上す…

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「生きていましょう」

同僚が来月手術をする。そのことをもう一人と喋っている。漏れ聞こえて来る言葉があった。癌。 それから彼女は私にも話した。癌という言葉を平気な顔で使っている。彼女は癌ではない。私は早めに会話を切り上げた。 厭で仕方なかった。たとえ今健康でも、手術から何年経とうと、常に再発のリスクを抱えている。そのことに慣れることなどないのだということを思い知らされる。 彼女に罪はないし、そんなことにいちいち敏…

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「夏が来てしまった」1:21

29日に関東地方も梅雨明け。去年より30日遅いが、平年より8日しか遅くないらしい。 こんな日に走るなんてどうかしている。だが行く。市民の森で自主練の日だ。舗装道路は暑くて走れないが、森の中は日が差し込まない。 実にいろいろな蝉の鳴き声が聞こえる。カナカナカナも聞こえる。脱け殻も見つけた。死んだカブトムシを2匹見つけた。 1周したらこめかみを汗が流れた。今までは3周辺りだった。こめかみだけで…

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「何か違うよライザップ」1:03

カウンセリングをしてくれたのはスポーツウーマンらしからぬスーツを着たソフトな中年女性。 トレーニングルームを見せてくれた。壁は黒。巨大な鏡が埋め込まれている。体のいろいろなところを鍛えられる複雑なマシーンが一台だけ。ここでマンツーマンか。 次は私が体重計に乗る。私自身のデータ分析。体重は51,8。体脂肪率は25%。筋肉量はやや左右アンバランスだがまずまずの値。 走れる体を作りたいとか、筋肉…

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「蝉時雨」

「飲まず・・食わず・・一週間」 またこれに戻った。 80代の方にいつも付き添う先輩が休みだ。今日は私が行こう。花束がおいてある八百屋に向かう。 桃やメロンが売られている奥に目だたないようにバケツに花が入れてある。それを二つ買っている。私は二つ持って走れるだろうか。 するとクラブの男性がサッと持った。また走り出した。 癌友と並ぶ形になった。 「調子はどうですか?」 「よくない。微熱がある…

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「人生で一番美味しいビール」

生ビールの「中」を頼んだ。結構グラスは大きい。曇っている。冷やしてあるのだ。 一口飲んだ。不味い訳がない。ビールに限らず食べ物は最初の一口が一番美味しい。だが、何口飲んでも美味しい。 人生初の街ランに参加した。始めは断ろうと思った。一緒のスピードで走れない。だが、これを断ったら後がない。  亀戸駅集合にはかなり早く行った。駅周辺を徘徊したい。 お昼ご飯どうする。13時集合で、すぐに甘味…

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「もったいない」52,6

朝起きた時、咲いただろうかとワクワクして雨戸を開ける習慣が戻った。 咲いた。待ちに待ったタイタンビカス。これ以上はないくらいに大輪だ。直径20センチはある。綺麗というより凄い。 一昨年買った時に鉢植えと地植え両方試してみようと思った。両方とも咲いた。冬には地上部が全部枯れ、春になって新芽が出てくるのだが、いつまでも出てこなかった。 新芽を見つけた時は喜んだ。鉢植えには一本だが、地植えは三本…

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「カッコイイ70代」

「体が重いよ」 コーチが私を追い越して行く時、そう言った。初めてだ。 市民の森の一周目は歩く事に決めている。途中で畑の向こうから仲間が二人歩いて来た。 「走るよ」 そう言って、コーチは私を先頭にする。 「今日の目標は「下を向かない」です」 「いやいや今日は下を見て。滑って転ばないように。」 雨で濡れた落ち葉は滑りやすい。 「顔は下を向かずに、目だけ地面を見るんですね。」 三周まで一緒…

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「サニブラウンのお尻」

土曜日はジョギングクラブの日。 雨が降っているが、全く関係ない。行く気満々。 公民館に集まり、走り出した。夕べ見た陸上の話になった。100メートル決勝。 「女子は高校生が多かったね」 「可愛い子が増えたね」 「陸上やる子が増えたんじゃない?」 「女子は男子よりなんで遅いんだろ」 「男子は筋肉凄いよね」 「筋肉付けたら女子も速くなるかね」 「じゃ、私たちも?」 「おいおい、幾つになってんだよ…

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「それ、恋だよ」

今日は市民の森だ。毎日全く違う事をする。この切り替えが面白い。 冷蔵庫を開けると「丸ごとバナナ」がまだ1個ある。 通常1個180円で売られているのが、94円だったら、素通りする方がストレスになる。二個買った。 息子も買って来た。二個。普段は4,5個に切り分けて食べるところを、スプーンで一本丸々食べた。2日間連続丸ごとバナナ。これで痩せるわけがない。429キロカロリー。 市民の森を走り始…

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「1時間57分38秒」

面白い、こんな年になってこんな事が面白いなんて思ってもいなかった。 中学校のマラソン大会なんて、正真正銘のビリで、自転車で最後尾の生徒を追い立てる先生に、なんでマラソン大会なんてあるんだよなどと言いながら、歩いていた。 魚野川の土手だった。何故あの光景をはっきり覚えているのだろう。 最初は「まず1周」からだ。脹ら脛が痛い。昨日の疲れだ。汗が出るのは3周くらいから。これが気持ちいい。 …

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「『頑張れ』より嬉しい言葉がある」

「頑張ってるねえ」 先輩はそう言いながら走り抜けた。 後ろにガサゴソ音がしたと思ったら、あっという間に脇を走り抜ける。 「熊かと思ったよ」 私たちは今まで通りお喋りしながら走る。腕時計をセットし忘れたから正確な時間は分からないが、仲間と一緒に走るだけで十分楽しい。 十分?いやいや、めちゃくちゃ楽しい。あの言葉をこうして実感する。「人は一緒に動いている時に幸せを感じる」 走り終わった。い…

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「薬のせいか」

朝から生暖かい。また早く行こう。 3日間連続の仕事だった。クタクタに疲れて、夜はテレビの前で寝てしまうという見事なオジサンぶり。 こんな年になろうと、いや、こんな年だからこそなのか、女らしさに憧れがある。今飲んでいる薬のせいか、元々私が持っている男らしさに磨きがかかったのか、どうも女性らしさに目が行く。 術後何度も我慢出来ずに切ってしまった髪が、今漸く術前に戻った。 それがうっとうしい。…