「隠しきれない移り香が いつしかあなたに浸みついた
誰かに盗られるくらいなら あなたを殺していいですか
寝乱れて隠れ宿 九十九折り 浄蓮の滝
舞い上がり揺れ落ちる肩の向こうに
あなた・・・山が燃える
何があってももういいの くらくら燃える火をくぐり
あなたと越えたい 天城越え
(作詞 吉岡治「天城越え」)
今から35年前、1986年(昭和61年)に発売された。
昔、作詞家の星野哲郎が面白い話をしていた。スナック、飲み屋で女性との世間話が詞を作る最良の場所だ、と。アルコールとともに女性の思いをふっと聞くことがある。改めて訊くのでない。だからその漏らしたフレーズを何気ない振りをして、コースターやペーパーナプキンにメモするそうだ。帰宅してそれを整理し、作詞に使うという。
「舞い上がり揺れ落ちる肩の向こうにあなた・・・山が燃える」
男には分からない、いや失礼!残念ながら私には分からない。
吉岡治には分かっていたのだろうか。それとも星野同様、どこかで訊いたフレーズを書いたのか・・・
紅葉を見ると天城越えをしたくなる。
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