西光寺(小川町)のカタクリと桜を訪れて

枝垂桜

座りたるまゝ帯とくや花疲れ(鈴木真砂女)

半世紀以上前であればもしかするとこの句の情景は男にもあったかもしれない。が、やはり女性だから句になるだろう。更に畳の上でなければなるまい。「ソファに座りたる」では様にならない。
以前、立原正秋が「私の小説のヒロインはこの世にはいませんね。私の理想の女性ですから」と言っていたが「そうだよな」と深くうなずいたことを思い出しながら、晩年の真砂女を1度だけ間近に見たせいかこの句に彼女を置いてみると「う~ん、絵になる」と。

コメント