河童・羅漢・道祖神と彼岸花(常泉寺)

珍しい彼岸花が

歩きつづける 彼岸花咲きつづける(種田山頭火)

山門の近くに種田山頭火の句碑がある。「松はみな枝たれて南無観世音」
この句はある人に言わせると「この句は一種のエポックメイキング的な俳句であり、以前からひと皮剥けたように次第に素晴らしい句が出来るようになって来るのである。」
泥酔して松山の市電を仁王立ちして止め大騒ぎになったが地元新聞記者の機転でお寺へ連れていかれた。そこが曹洞宗のお寺。山頭火はここで出家得度をしている。42歳の時だった。
山頭火は58年の生涯で8万数千という膨大な句を残している。
手元にある「山頭火句集」(ちくま文庫)に収められている「草木塔」に彼岸花の句はある。
「昭和二年三年、或は山陽道、或は山陰道、或は四国九州をあてもなくさまよふ」と詞書に20句があり、そのうちの一句。もしかしたらお寺の女性が教えてくれたこの珍しい彼岸花が混じっていたかもしれない、と思いながら覗き込んだ。

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