河童・羅漢・道祖神と彼岸花(常泉寺)

花下低語

「彼岸花囁く羅漢聴く羅漢」(近藤禎子借用)

 境内に現ご住職の名で案内板がある。
 「昭和63年(1988)に一人の石彫家が彫る五百羅漢を発願し、石彫家倉田辰彦先生と夢のような作業に取り掛かりました。発願当時から34年の年月を経て、令和4年(2022)4月吉日に念願が成就し當山独自の五百羅漢が境内に納まりました。多年に渡る数多の方々のご支援ご協力に心より感謝いたします(後略)」
一人の羅漢さんが囁いた。「インドでは厳しい修行だったが中国に渡ったときにはわしたちを供養すれば大きな果報がえられるという信仰で大事にされたよな。こうして500人もの羅漢がここに集まって半年にもなったんじゃ。今晩辺りお祝いに酒盛りなどどうだろうな。幸い河童もいるから黄桜でも持って来させて、な」聴いていた羅漢は「なるほど、名案じゃな。後でひとっ走りして皆に伝えよう」
「おいおい、羅漢を自称、詐称すると、故意、過失を問わず羅漢でないものが羅漢を名乗ると「大妄語」という重罪で追放されるぜ」と私も囁いたのだが・・・。

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