飯能・能仁寺の紅葉

錦繍

錦繍を纏いて立つや中雀門(自作)

寺域の広い寺院には総門、山門のほかに本堂の近くに門を置く寺が多い。中門という名で呼ばれる寺もあるが中雀門と書かれた(彫られた)扁額を掲げている寺も多く見かける。
「中雀」はどうも当て字のようで「鍮石門」といい、扉に真鍮の金具を取り付けた門をいうそうだ。もともとは城の城塞の柵門を言っていたのが寺などに普及し、それなりに美しい姿に仕上げられている。
巴紋の丸瓦を使う本瓦葺きの屋根を載せ、杉板を張り欄間を持つ塀に挟まれた中雀門に掛かる紅葉が錦繍の打掛のようだ。しばし見惚れていた。

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