「エッセイ」の日記一覧

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温泉語物 No.2460 東京サンシャインっぽい

 以前は海外出張や台湾の温泉巡りのために、パスポートを取得する必要があった。それで、たまに東京サンシャイン・シティーまで出かけた。方向音痴ゆえ、有名なサンシャイン・ビルがどこにあるのかもわからず、キョロキョロと辺りを見回す。  「オー、あれが東京サンシャインっぽいね」  かくして、何度かパスポートを取得した。  近年は老々介護という事情により、海外旅行どころか、趣味の温泉巡り、オールディー…

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入社式の思いで

4月1日は各社では入社式が盛大に行われていました。 私の時は、私は中途作用だからたった4人の寂しい式でした。 でも中身は忘れられないものだったのです。 確か人事関係の役員が式辞で,企業の果たす役割なんかを細かく述べて私達の気を引き締めてくれました。 最後の訓示は事業部長直々で私達4人は緊張して拝聴しました。 事業部長はソフト部門の担当役員です。 静岡県のあるケーブルカーでの事故の…

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温泉語物 No.2413 まー、持ってあげたい

 「温泉マニアクラブ」会員の半分は女性だった。それも古希を過ぎたお婆ちゃんが多かった。重そうな荷物を担いでお婆ちゃんがヨタヨタしている姿を見ると、つい持ってあげたくなった。だけど、誰か一人の荷物を持ってあげたりすると、  「あれ?私の荷物は持ってくれないの?」  なんてーことを言われかねない。だから、まー、持ってあげたいのは山々なれど、実際に持ってあげたことはあまりない。この会の女性たちは独…

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温泉語物 No.2412 悲しい鮭(しゃけ)

 私が以前よく利用していたのはチョー格安の温泉バス・ツアー。  「この値段で文句を言っちゃー、罰が当たるよ」  なんて思いつつも文句が出ちゃう。夕食も腹いっぱいになるほど、おかずの品数があるわけじゃーなし。朝飯だって生卵に梅干しだけ、みたいな感じのこともあれば、焼き塩鮭がついている場合でも、その鮭たるや、鮒の切り身じゃーないかと思うくらいに痩せ細って、薄っぺら。これが大皿にチョコンと乗って出…

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温泉語物 No.2411 チョー、あ、甘ぇー

 酒に弱い人には甘党が多い。私もご多聞にもれず、甘党。だけど、あんこはあまり好きじゃない。どちらかと言うと、洋菓子のほうが好き。  和菓子で好きなのはかりんとう。中でも、しっとりとした鬼かりんとうが好き。一口かじると、  「オー、チョー、あ、甘ぇー」  なーんて、感嘆の声を上げてしまう。温泉関連の駄洒落エッセイを書きながら、鬼かりんとうを食べていると、いつの間にか一袋全部食べてしまうことも…

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温泉語物 No.2410 やー、名古屋の友、シビア

 格安ツアーに名古屋の三蔵温泉が登場した。初めて聞く名前の温泉だったので、すぐに申し込んだ。そのツアーではまず長良川温泉に泊まった。そこの露天風呂で知り合った名古屋在住の温泉大好きのおっさんと話をした。  「名古屋市内のシティー・ホテルにある三蔵温泉って、知ってます?」  「三蔵温泉?知らないなー。そんな温泉あったの。街中の温泉じゃー、たいしたもんじゃないね」  だって。やー、名古屋の友、…

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温泉語物 No.2409 くじなしの品

 私が還暦まで勤務した小さな会社の忘年会で恒例となっていた目玉行事がビンゴ・ゲーム。一番早く上がった人は、一番、最初にくじ引きをする権利が与えられる。  「なんだよ、それじゃー、ビンゴ・ゲームの意味ねーじゃん。最初からくじ引きだけすりゃー、いーじゃん」  酔っ払って、頭の回転が鈍くなっている俺にだって、そのくらいのことはわかる。あるいはくじなしの品を純粋にビンゴ・ゲームだけで取り合うべきだろ…

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温泉語物 No.2408 隅っこの部屋

 格安バス・ツアーを利用して巨大な温泉リゾート・ホテルへ行くと、我々ツアー客の部屋はエレベータからはもっとも遠い、建物の隅っこの部屋になることが多い。しかも、大浴場や食事会場へ行くにも、とにかく遠くて不便な場所が割り当てられる。  いつぞや我々に割り当てられた部屋がとにかくわかりにくかった。係の人から教えられたのは、フロント・ロビーのある二階からエレベータに乗り、ひとまず三階へ行く。そこから階…

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リベンジなる

先日の日曜日は20年振りのエレクトーン教室の同窓会でした。 私達のクラス7名のクラスは先生によると最強のクラス。 私達7名の中のトップになればこの教室のナンバーワンということ。戦いは熾烈でした。 そんな折りの10月。大阪の教室から男性の生徒が転入してきたのです。私たちは大騒ぎ。 その男性Sさんはピアノもフルートも出来ます。 更に驚いたのは何と作詞。作曲も。 銀行員でした。まさに小椋佳さんなみ…

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温泉語物 No.2407 終わらない3セット

 家庭の事情により温泉巡りをはじめ、いくつかの趣味をやめた。結果、今の趣味はテニス、ゴルフ、エッセイ書き、オンライン麻雀。  七、八年前から続けている軽い筋トレとストレッチの効果がでてきたのか、最近、テニスの調子がいい。凡ミスがかなり減った。今までは諦めていた厳しいボールにも手が届くようになった。この調子だと、6ゲーム先取の3セット・マッチの試合ができるかも。  でも、借りている公営コートは…

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温泉語物 No.2406 重い、デカい、パイン

 別府の明礬温泉では地熱を利用してパイナップル栽培が行われていた。すぐそばの土産品店でもそのパイナップルが売られていた。一つを手に取ってみる。  「オー、重い、デカい、パインだなー」  こんなふうに温泉旅行でその地方特有の土産品を見つけるのも旅の楽しみのひとつ。  私は長らく単身赴任だったし、二人家族なので、お土産品を買って帰ることはほとんどなかった。それでも仲間たちのために購入したお土産…

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温泉語物 No.2405 無駄なの連絡せん

 私は数年前まではいろいろなサークルに所属していたから、各サークルのイベントが目白押しだった。月に合計二十回ものイベントがあることも。  それぞれ幹事さんからメールや電話などで事前に確認の連絡が入る。旅行会社の温泉ツアーに参加する場合には、ツアー添乗員から必ず連絡が入る。  「熱川さんはいつもきちんとしていて、約束の日時は確実にわかっているから、わざわざ確認の連絡をするだけ無駄。無駄なの連絡…

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日本はいい国ですね。

皆様ご無沙汰しています。 今月、三月は決算期は関係ないけどメチャ忙しいのです。 何もかも今期中にと言われるのが3月です。 そんな中先週はミンダナオに出向いていました。 こちらは熱帯です。気候の差が大きく、風邪を引いてしまいました。ばてました。 前日に成田を発ち、マニラで一泊し、翌朝4時起きです。 ミンダナオには一日2便のみ。 朝、5時の機でマニラを飛び立ち2時間のフライトです。 この間はぐっ…

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温泉語物 No.2404 広いベージュの長湯に

 大分県長湯温泉は炭酸泉として全国的にも有名。日帰り温泉「ラムネ温泉館」で炭酸ガスが身体にまとわりつくのは無色透明な源泉かけ流しの露天風呂。露天風呂はかなり広くて、十数名が入れる。皆さんは源泉流入口近くに陣取って、なかなかそこを離れない。  源泉が加温されると、炭酸ガスは抜けてしまい、ベージュ色の濁り湯になる。加温された室内風呂は狭く、数人しか入れない。私はもっぱら加温の濁り湯に入っていた。だ…

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温泉語物 No.2403 小雨行き

 「温泉マニアクラブ」の連中はマニアというくらいだから、雨の中でも雪の中でも露天風呂に入る。しかも、自分たちが泊まる宿のお風呂だけでは飽き足らず、外湯(共同浴場)があれば、当然のようにそこに入りに行くし、近くに旅館やホテルがあれば、立ち寄り入浴をさせてもらう。ただ、土砂降りの雨の場合には、  「これじゃー、あまりにひどい。外湯巡りは止めにしましょう」  ということになるが、小雨の場合には、 …

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温泉語物 No.2402 貼るの、あたしに

 私は首筋を違えて首が回らなくなることがたびたびあった。首筋というよりも、肩甲骨周りの筋肉か腱を傷めるみたい。「温泉マニアクラブ」の仲間と地方の温泉旅館に泊まった時にも、  「〇〇さん、ちょっと、この湿布薬ね、貼るの、あたしに。お願い」  なんて言って、風呂上りに仲良しのおばさんに背中に湿布薬を貼ってもらった。  しかし、ここ数年は毎朝のストレッチと軽い筋トレの効果が表れているのか、首筋を…

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温泉語物 No.2401 泉枯れても

 愛知県の温泉旅館だったか。自家源泉が突然枯れてしまい、しかたがなく、その後は水道水のお風呂を客に提供していた。天然温泉の看板は降ろさずにね。やがて、そのことがバレて、県から大目玉をくらったらしい。  泉枯れても、温泉の看板だけは降ろしたくない。それはなんとなくわかる。日本は地震国だから、地震の度に温泉湯脈が変動することもあるのだろう。全国には他にもこういう温泉旅館があるかも。  でも、堂々…

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温泉語物 No.2400 積んどこ、物資

 豪雨や地震で大きな被害を受けた地方の市町村には全国各地からの支援物資がたくさん届く。ところが、仕分けのための人員不足と物資の量があまりに多いため、とりあえずその辺に積んどこ、物資、なんてーことが多いみたい。仕分けのボランティアを頼んでも、人手不足は否めず、中には長時間労働で体調を崩す人も出てくる。こーなるとブラック企業みたいなもんだ。  私が定年退職するまで勤めた中小企業もそんな感じだった。…

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温泉語物 No.2399 石灰にひとつだけの穴

 小中学校の運動会の前日には教師たちがグランドに専用の道具で石灰のラインを引く。金属製の細長い箱型容器で、下には車輪が二個ついていて、ハンドル部分を持って、押したり引いたりすると、容器の下にあいている小さな穴から石灰粉が少しずつ落ちてくる。この穴が十個くらいあいている。これで幅広のラインが引ける。石灰にひとつだけの穴では、細い一本のラインしか引けない。これではどーしようもない。  それで思い出…

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温泉語物 No.2398 それならルンバ

 小学生の頃、病に臥せていた母の代わりに私が家事全般をこなしていた。高校時代に母は病から回復。大学時代にはアパートで自炊生活を始めた。結婚後も料理の得意な私が炊事を担当。数年前に妻が難病を得て、今は私が家事全般をこなしている。  が、できれば掃除はしたくない。それならルンバか。でも、狭い我が家で自走式掃除機ルンバは使えない。結局、埃がうんと溜まったら、簡単に掃除をする程度。  てなわけで趣味…