「三上延」の日記一覧

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屁理屈と借金の大名人

 三上延の「百鬼園事件帖」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、ビブリア古書堂の事件手帖シリーズでブレークしている。本書はノンシリーズの作品で、大学教授の内田百間(百閒)の周囲で起こる不思議な現象を、学生の甘木の視点で描いた、一種のホラー小説の連作短編集である。なお、タイトルにある百鬼園とは、内田百閒の別号である。なお、本書が描く時代には、百閒は百間と号しており、百閒と…

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著者の署名入りのドグラ・マグラの初版本

 三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖Ⅲ-扉子と虚ろな夢-」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、本シリーズを上梓した以降は、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」を舞台とした、古書に纏わるミステリーであり、第一シリーズは第七巻で一度完結したが、その後日談が第二シリーズとして再開されている。第二シリーズでは、第一シリーズで探偵役であっ…

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横溝正史の幻の作品

 三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ-扉子と空白の時-」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、本シリーズを上梓した以降は、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」を舞台とした、古書に纏わるミステリーであり、第一シリーズは第七巻で一度完結したが、その後日談が第二シリーズとして再開されている。第二シリーズでは、第一シリーズで探偵役であっ…

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著者別インデックス:国内(三上延)

1.ビブリア古書堂の事件手帖 1-栞子さんと奇妙な客人たち- (2011.03)   https://smcb.jp/diaries/4649473 2.ビブリア古書堂の事件手帖 2-栞子さんと謎めく日常- (2011.10)   https://smcb.jp/diaries/5320844 3.ビブリア古書堂の事件手帖 3-栞子さんと消えない絆- (2012.06)   https…

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受け継がれる本の記憶

 三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖-扉子と不思議な客人たち-」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、本シリーズを上梓した以降は、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」を舞台とした、古書に纏わるミステリーであり、前巻の第七巻でシリーズは一度完結したが、その後日談として再開されている。本書では、探偵役の美人女店主篠川栞子とワトソン役で…

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四代の家族が紡ぐ物語

 三上延の「同潤会代官山アパートメント」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、ビブリア古書堂の事件手帖シリーズでブレークしている。本書はノンシリーズで、日本最初の近代集合住宅「同潤会代官山アパートメント」に住んだ一家の、四世代に亘る年代記である。  「プロローグ 一九九五」:死を目前にした竹井八重の意識は、長年住み慣れた同潤会代官山アパートメントに戻ってくる。彼女を迎え…

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勢揃いした家族

 三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖 7」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、本シリーズを上梓した以降は、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」の美人女主人篠川栞子が探偵役、従業員の五浦大輔がワトソン役の古書に纏わるミステリーであり、本書はシリーズの完結編である。  ある日ビブリア古書堂を、舞砂道具店店主の吉原喜市と名乗る老人が訪…

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写真館に住む猫

三上延の「江ノ島西浦写真館」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、「ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ」でブレークした以降は、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、江ノ島に古くからあり、今は廃業した「江ノ島西浦写真館」の亡くなった女主人の孫娘が、「未渡し写真」の謎を解くミステリーである。  物語の舞台は、2015年1月の江ノ島であ、主人公の桂木繭が写真館を訪れるところか…

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ストーカーとの和解

三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖 6」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、本シリーズを上梓した以降は、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」の美人女主人篠川栞子が探偵役、従業員の五浦大輔がワトソン役の古書に纏わるミステリーであ、本書はシリーズ初の長編である。  前作の最後で、第一巻で栞子を傷付け逮捕され、その後保釈中の田中敏雄の…

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ストーカーの再登場

三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖 5」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、本シリーズを上梓した以降は、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」の美人女主人篠川栞子が探偵役、従業員の五浦大輔がワトソン役の連作ミステリーである。本書は3篇の短編からなる連作短編集で、前作において告白を受けた栞子と大輔との仲の進展と、相変わらずの栞子母娘…

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開かずの金庫を開ける鍵

三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖 4」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、最近は、本シリーズ等、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」の美人女主人篠川栞子が探偵役、従業員の五浦大輔がワトソン役の連作ミステリーである。本書はシリーズ初の長編で、栞子と栞子の母智恵子が、それぞれの持つ古書についての膨大な知識をフルに活かし、推理合戦を…

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ますます深まる母親の謎

三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖 3」を読了した。著者は、ホラー系統のライトノベル出身の作家であるが、本シリーズの第一作が2012年に本屋対象にノミネートされてからは、ミステリーも手掛けている。本シリーズは、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」の女主人篠川栞子とその店の従業員である五浦大輔が出会う様々な古書に纏わる謎を、古書に対する膨大な知識を有する栞子が解くという、ミステリーの連作短編集であ…

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美人古書店主の謎の母親

三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖 2」を読了した。著者はライトノベル出身の作家で、ホラー小説風な作品が多かったが、本書の前作が2012年に本や対象にノミネートされてからは、ミステリーも数多く手掛けている。本書は、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」の女主人篠川栞子とその店の従業員である五浦大輔が出会う様々な古書に纏わる謎を、古書に対する膨大な知識を有する栞子が解くという、ミステリーの連作短編集…

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古書店を訪れる奇妙な人々

三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖」を読了した。著者は、電撃小説大賞に応募してデビューしており、いわゆるライトノベル出身の作家である。本書は、北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」に持ち込まれた古書に纏わる謎を、怪我で入院中の古書店の女主人篠川栞子が解くという、安楽椅子型ミステリーの連作短編集であるが、全体として栞子が入院した経緯を巡る長編の趣もある。物語自体は、古書店の従業員である五浦大輔のモノ…