「浅田次郎」の日記一覧

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おもかげ

   ~~~ 読書感想 ~~~  おもかげ  浅田次郎  評価 ☆☆☆☆ 私はなぜ、この本を手にしたかと言うと・・ 主人公が昭和26(1951)年生まれだと知ったからです。 私は、昭和27(1952)年生まれだからです(笑) そして、、一章はまだ良いとしても、二章、三章と 続いても何だかどこに行き着くのか分からない エンドレスの流れに、いささか飽きてきたところ・・ し…

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浅田次郎「帰郷」

 浅田次郎の他の短編集を読んだ時に本作のことを知り、購入していた。購入してから時間が経っているため、本作のどこが気になって購入したかは既に忘れてしまった。本書は表題作の「帰郷」を含め、何らかの形で戦争の影響を受けた人々の物語を描いた短編6編が収録されている。短編ながら完結した物語世界を紡ぎ出す著者の筆力はさすがである。ただ魅力的な作品群かと問われると、少々微妙と答えざるを得ない。本書の作品群は戦…

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限界集落の村興し

 浅田次郎の「母の待つ里」を読了した。著者は直木賞作家であるが、自衛隊入隊や一時期企業舎弟をしていた等、ユニークな経歴の持ち主である。作風は広く、極道小説、時代小説、中国歴史小説、現代小説など多岐に渡っており、「小説の大衆食堂」を自称している。本書は、故郷を持たない人々のために、カード会社が企画した「理想のふるさと」サービスを利用した三人のアラカンの人々の姿を描いた、疑似家族小説である。  物語…

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浅田次郎 の 母の待つ里

★4.0 現代もの。出版社の紹介には「家庭も故郷もない還暦世代の3人の男女の元に舞い込んだ<理想のふるさと>への招待。奇妙だけれど魅力的な誘いに半信半疑で向かった先には、かけがえのない<母>との出会いが待っていて…。」とあった。 最初の人物「レトルト食品製造会社の社長」が40年ぶりに87歳の母の待つ岩手の過疎の村に帰省した話を読んだ。何かおかしい。判明したのは、年会費35万円というカード会社の…

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浅田次郎 の 壬生義士伝 上下

★3.5 上巻では、新選組のことを、隊士の1人である吉村貫一郎の事績を後世(大正時代)調査することにより、全貌を明らかにしていく試みかという思っていた。 南部藩の足軽であった吉村貫一郎の禄は2駄2人扶持(14俵)の最下層。妻のしづは3人目の子を宿したが、打ち続く飢饉で養いきれないと思い腹の子とともに死のうとした。そしてその年、貫一郎は、妻のしづ、倅の嘉一郎、娘・みつと腹の子を雫石の在所に返し、脱…

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龍玉を抱く資格

 浅田次郎の「兵諌」を読了した。著者は直木賞作家であるが、自衛隊入隊や一時期企業舎弟をしていた等、ユニークな経歴の持ち主である。作風は広く、極道小説、時代小説、中国歴史小説、現代小説など多岐に渡っており、「小説の大衆食堂」を自称している。本書は、「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」、「中原の虹」、「マンチュリアン・リポート」、「天子蒙塵」に続く、著者の中国歴史小説シリーズの第六部である。本書は、中国にお…

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著者別インデックス:国内(浅田次郎)

1.とられてたまるか! (1991.01) 2.きんぴか (1992.01) 3.きんぴか 2 -気分はピカレスク- (1993.02) 4.プリズンホテル (1993.02) 5.日輪の遺産 (1993.08) 6.初等ヤクザの犯罪学教室 (1993.12) 7.きんぴか 3 -ピカレスク英雄伝- (1994.02) 8.地下鉄(メトロ)に乗って(1994.03) 9.プリズンホテル 秋 (1…

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「おもかげ」浅田次郎

浅田次郎の小説はおおむね面白い。 読者をぐいぐいと引き込んで行く技術にすぐれているのだろう。 この小説も面白い、終わりの方では涙が止まらないくらい、という話を聞いてアマゾンで購入して読んだのだが私にはもひとつストンと腹に落ちるものがなかったです。 理由は私の方にあります。 こういうものは一気に読んだほうがいいのに今回はちびりちびり何回にも分けて読んだのがよくないです。 まとまった時間を取って一…

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蝦夷へのはるけき道

 浅田次郎の「流人道中記 (上、下)」を読了した。著者は直木賞作家であるが、自衛隊入隊や一時期企業舎弟をしていた等、ユニークな経歴の持ち主である。作風は広く、極道小説、時代小説、中国歴史小説、現代小説など多岐に渡っており、「小説の大衆食堂」を自称している。本書は、切腹を拒否して流人となった大身の旗本青山玄蕃の言動を、押送人の石川乙次郎の眼を通して語る、武家社会の矛盾を描いた、一種の人情時代小説で…

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浅田次郎 の 流人道中記 上下

〈上巻〉★3.5 石川乙次郎は19歳の南町奉行所の与力見習いで、妻のきぬは数え15歳。半年前に御先手鉄砲組同心の次男から石川家に養子に入ったばかり。その乙次郎に、大名預けとなった罪人の旗本を津軽の三厩港まで護送という命が下された。青山の罪状は不義密通で切腹を拒否したための大名預けという破廉恥。上巻は仙台藩までで、道中記らしく、途中の盗賊捕縛事件や仇討侍との道連れなどの話が織り込まれてくる。玄蕃の…

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40、「壬生義士伝」下(浅田次郎著)は人の真の生きざま描く

「壬生義士伝下」 浅田次郎著 文芸春秋 2000年4月30日発行 ー(どうする、一君。僕がやろうか。それとも、君がやるか)  わしは三十郎の目を盗んで沖田を睨み返した。 (俺がやるよ)  そう言うたつもりじゃった。  三十郎を斬りたかったのは、わしひとりではあるまい。 「天下の御役目をひとごろし呼ばわりする者は許さぬ」 「斎藤先生」 「拙者は義士ではござらぬ。堀部保兵衛ではござらぬ」  参謀の伊…

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39、「壬生義士伝上」(浅田次郎著)は新選組の人物活き活きと

「壬生義士伝」上  浅田次郎著 文芸春秋 2000年4月30日発行 ーこの本を読むきっかけは、お気に入りさんの1人がもっとも泣ける小説のベストワンとして推薦していたのと、偶然、ブックオフで、僕が見つけたので読みました。 ー新選組の者。 南部盛岡は20万石の大藩。  何年も昔に脱藩した者の顔。  吉村貫一郎にござんす。  諸般の情勢が明らかになるまでは一切事に関わるべからず、という命により、この不…

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【映画】憑神 (2007年公開)

題名:憑神 (2007年公開) 原作:浅田次郎(「憑神」2005年出版)  緊急事態宣言も出てしまい、映画館で映画を観るのも差し障りが出てきそうなので、昔の作品で見ていなかったものを楽しむことにする。  この作品は、浅田次郎氏が、2005年に出版した小説が原作となっている。  時は、幕末。京都がきな臭くなってきた頃の江戸でのお話。  子供の頃から文武に秀で、将来を嘱望されていた別所家…

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貧乏神と七福神

 浅田次郎の「大名倒産 (上、下)」を読了した。著者は直木賞作家であるが、自衛隊入隊や一時期企業舎弟をしていた等、ユニークな経歴の持ち主である。作風は広く、極道小説、時代小説、中国歴史小説、現代小説など多岐に渡っており、「小説の大衆食堂」を自称している。本書は、積もりに積もった借金の返済に疲れ、大名家倒産を図る先代と、それを防ごうとする当代大名の苦労を描いた、一種の人情時代小説である。  越後の…

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浅田次郎 の 大名倒産 上下

《上巻》★3.5 藩の膨大な借金に、計画倒産を目論んだ藩主と後継の若き藩主の攻防を描く娯楽作。越後丹生山3万石の松平家の4男に生まれた小四郎に21歳で藩主のお鉢が回ってきた。和泉守を名乗り殿席を務めるが何かがおかしい。家臣に問い詰めると、藩の財政は火の車、年の歳入1万両に対し25万両の借金があり、利息は年に1割2分の3万両、極端な緊縮政策をとっているという。前藩主は陰で数人の重役を操り、出来るだ…

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久しぶりの読書

いきなり3冊完読。 この方の文章は読みやすいっ! まだ、藤原伊織さんの最後の本が途中だというのに。 浮気してます(≧∇≦) 日輪の遺産 天国までの百マイル 椿山課長の七日間 どの本も良かったけど 椿山課長はほんとに面白いかった! 日輪は色々な噂があるので真実ぽくてこれまた面白いっ! 浅田次郎さんはどちらかというと男性向きでしょうか?

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龍玉の行方

 浅田次郎の「天子蒙塵 第四巻」を読了した。著者は直木賞作家であるが、自衛隊入隊や一時期企業舎弟をしていた等、ユニークな経歴の持ち主である。作風は広く、極道小説、時代小説、中国歴史小説、現代小説など多岐に渡っており、「小説の大衆食堂」を自称している。本書は、「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」、「中原の虹」、「マンチュリアン・リポート」に続く、著者の中国歴史小説シリーズの第五部である。本巻は第五部の完結…