「チンギス紀」の日記一覧

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英雄の死

 北方謙三の「チンギス紀 (十七) 天地」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十七巻で、シリーズの完結編である。  礼忠館を差配するトーリオはアウラガを出てカラコルムに向かい、耶律楚材に会う。耶律楚材と旅を続けたトーリオは…

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アラーウッディーンの死

 北方謙三の「チンギス紀 (十六) 蒼氓」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十六巻であり、前巻に引き続き、モンゴル軍とホラズム国との戦いが描かれる。  カラ・クム砂漠でモンゴル軍に敗れたホラズム国の帝のアラーウッディーン…

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戦いは続く

 北方謙三の「チンギス紀 (十五) 子午」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十四巻であり、モンゴル軍とホラズム国の戦いが描かれる。  オトラルで虐殺された使節団の報復のためにホラズム・シャー国に攻め込んだモンゴル軍は、騎…

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ホラズム・シャー朝との戦い

 北方謙三の「チンギス紀 (十四) 萬里」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十四巻であり、モンゴル軍とホラズム国の戦いが描かれる。  オトラルでイナチュルクに使節団を虐殺されたチンギス・カンは、カサルとテムゲの二人の弟を…

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西遼の滅亡

 北方謙三の「チンギス紀 (十三) 陽炎」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十三巻でありる。本書では、中国の河北を征服した後、西遼を簒奪した元ナイマン王国の王子のグチュルクを討って西遼を滅ぼし、遂に西方の雄ホラズム・シャー…

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耶律楚材の臣従

 北方謙三の「チンギス紀 (十二) 不羈」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十二巻であり、金国に侵攻して燕京を陥落させ、女真族の故地を支配するに至ったチンギス・カンの姿が描かれる。  ダイルとチンカイは、モンゴル族の西方へ…

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梁山湖に立つチンギス・カン

 北方謙三の「チンギス紀 (十一) 黙示」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十一巻であり、従来のモンゴル族の騎馬隊に加え、歩兵部隊と工兵部隊を整備して金国に侵攻したチンギス・カンの姿が描かれる。  モンゴル軍は太原府を囲む…

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母親ホエルンの死

 北方謙三の「チンギス紀 (十) 星芒」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先年完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第十巻であり、草原で最後まで抵抗したメルキト族を服属させ、歩兵部隊と工兵部隊を整備し、金国侵攻を企てるチンギス・カンの姿が描かれる。  ホラズム・シャ…

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ジャムカ死す

 北方謙三の「チンギス紀 (九) 日輪」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第九巻であり、モンゴル族を統一したテムジンがチンギス・カンに推戴され、かつての盟友であったジャムカと最後の決戦を行うまでが描かれる。  テムジンはナイ…

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草原の覇者

 北方謙三の「チンギス紀 (八) 杳冥」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第八巻であり、モンゴル族を統一したテムジン(のちのチンギス・カン)がケレイト王国のトオリル・カンを破り、草原の最大勢力になるまでが描かれる。  テムジ…

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草原を二分して

 北方謙三の「チンギス紀 (七) 虎落」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第七巻であり、テムジン(のちのチンギス・カン)がケレイト王国のトオリル・カンと連合し、モンゴル族ジャンダラン氏のジャムカ、タイチウト氏のタルグダイと、…

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ウルジャ河の戦い

 北方謙三の「チンギス紀 (六) 断金」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第六巻であり、テムジン(のちのチンギス・カン)がモンゴル草原を制覇する第一歩となる、タタル族を撃破する「ウルジャ河の戦い」が描かれる。  タタル族の度…

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玄翁死す

 北方謙三の「チンギス紀 (五) 絶影」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第五巻であり、同じモンゴル族のタイチウト氏との戦いの中での、テムジンと玄翁の壮絶な闘いが描かれる。  テムジンは、モンゴル族の最大勢力であるタルグダイ…

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メルキト族との闘い

 北方謙三の「チンギス紀 (四) 遠雷」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第四巻であり、モンゴル草原における覇権争いに関与し始めたテムジンの姿が描かれる。  鉄鉱石を運ぶ船の建造の情報収集にために豊海(バイカル)に派遣した人…

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鉄の道

 北方謙三の「チンギス紀 (三) 虹暈」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第三巻で、テムジンと謎の老将の玄翁との出会いが描かれる。  テムジンが率いるキャト氏と争うタイチウト氏の長の一人のトドエン・ギルテは、軍師役のオルジャ…

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父祖の地

 北方謙三の「チンギス紀 (二) 鳴動」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語の第二巻で、父祖の地モンゴル高原に戻ったテムジンの旗揚げが描かれる。  金国の大同府からンゴル高原に戻ったテムジンは、弟のカサル、槍の達人ジェルメ、従者…

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砂塵の彼方

 北方謙三の「チンギス紀 (一) 火眼」を読了した。著者はハードボイルド出身の作家であるが、先日完結した大水滸シリーズ等、最近は中国史を題材とした歴史小説が多い。本書は、ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英雄チンギス・カンの人生を描いた物語である。  時は十二世紀である。モンゴル族のキャト氏の族長イェスゲイの嫡男で十三歳のテムジンは、同じモンゴル族のタイチウト氏に追われ、モンゴル高原を流浪…