さんが書いた連載一語一恵の日記一覧

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人間らしく 素直でありたい

 徳は弧ならず  必ず隣あり    人それぞれが持っている本性は、時として他の人に理解されず   孤立しているように思われることもあるが、   人生においてその本性を磨き上げ高めている限り   その価値ある人格・行動は決して孤立ではなく   必ずその周囲に良き理解者や共鳴者が現れる   つまり   徳のある人には、必ず理解者や協力者があらわれると「論語」に言う    ある…

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この秋はなんで年寄る雲の鳥  芭蕉

 本文 旅懐(旅の想い)芭蕉   この句は、その朝より心に籠りて、念じ申されしに、下の五文字にて寸々の腸をさかれけるにや。これはやむごとなき世に、「何をして身のいたづらに老いぬらん年のおもはんことぞやさしき」(古今集 読人知らず)を切に思はれけるか。されば、この秋は如何なることの心に叶はざるにかあらん・・・  今年の秋は、なぜこんなに老いの寂しさが身にしみるのか   はるか…

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天下和順(てんげわじゅん)

  おでかけ虫にさそわれて、ふたたびふらりとお散歩  その折に出逢った壁描というか壁に描かれた文字   中国の女性が声を出して読まれた     柔らかい発音がその雰囲気を醸していた  「天下和順(てんげわじゅん) 日月清明(にちがっしょうみょう) 風雨以時(ふうういじ) 災厲不起(さいれいふき) 国豊民安(こくぶみんなん) 兵戈無用(ひょうがむゆう) 崇徳興仁(しゅうとくこう…

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この秋はなんで年寄る雲の鳥  芭蕉

  今年の秋は、なぜこんなに老いの寂しさが身にしみるのだろうか   はるかな雲の中に消えて行く鳥が見えるが、まるで漂泊の生涯を送ってきたわが身のように感じられる  元禄7年9月26日、芭蕉51歳の作  芭蕉は9月29日に病床に臥してから、亡くなるまで立ち上がることは無かった  その3日前の作とされている  旅懐(りょかい)  この句は、その朝より心に籠りて念じ申されし…

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ならぬ堪忍 するが堪忍

 「置かれた場所で咲きなさい」  タイトルに惹かれて読んでみた  修道者であっても、キレそうになる日もあれば、眠れない夜もある  そんなときに、自分をなだめ、落ち着かせ、少しだけでも心穏やかにする術をいつしか習いましたと  前書きに認めた著者は若くしてノートルダム清心学園理事長となった渡辺和子氏  陸軍教育総監だった渡辺錠太郎氏の次女で、4人きょうだいの末っ子  父が…

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心の欲する所に従えども 矩(のり)を踰(こ)えず

    孔子がその晩年に自らの人生を顧みて述べたということば  生涯にわたっての人格修養により達した、その年代年代の境地を端的に表したものとして有名  これに基づいてそれぞれの年代をいうのに使われる  すなわち  15歳を「志学」30歳を「而立(じりつ)」40歳を「不惑」50歳を「知命」60歳を「耳順」70歳の「矩」は定規のことでここでは道徳上の規範の意  多年の修養の結果70歳…

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足るを知るものは富あり

    原文  知人者智、自知者明。勝人者有力、自勝者強。知足者富、  強行者有志。不失其所者久。死而不亡者壽。 書き下し文  人を知る者は智、自ら知る者は明(めい)なり。人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。足るを知る者は富み、強(つと)めて行なう者は志有り。その所を失わざる者は久し。死して而(しか)も亡びざる者は寿(いのちなが)し。  魏の曹操が隴(ろう)を手中にしたと…

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一陽来復(いちようらいふく)

  「冬が終わって春が来ること」、転じて「悪いことがしばらく続いた後に良いことが起こるということ」を意味する    「易経」では陰暦の5月からひとずづ陰気が生じ、  反対に陽気が一つずつ消えて、十月に六つの陰気が出揃って陽気が消える  陰気が充ちると衰えだし、反対に十一月の冬至のころになると一つの陽気が下からよみがえる  これを一陽来復(いちようらいふく)という …

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これを如何せん、これを如何せんと言わざる者は如何ともするなきのみ

   出典 論語   子曰わく、之を如何(いかん)せん、之を如何せんと曰わざる者には、吾 之を如何ともする末(な)きのみ。(「衛霊公第十五」16) 「どのようにすればよいでしょうか、どのようにすれば、と問うてこない者に対しては、私とても、どうすることもできない」  事にあたって、自らいろいろ考えて、  どうすればよいか、こうすればどうかといわない者は、  私としても…

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本降りになって出て行く雨宿り(琲風柳多留)

 出かけた先で、思いがけなく雨が降ってきたので、  すぐやむだろうと近くの家の軒下で雨宿りしていると  雨脚はいよいよ激しくなって本降りになってしまった  それで諦めて土砂降りの中をぬれねずみになりながら駆けだす  こんなことなら最初の小降りのうちに急いで帰ればこんな目にあわずに済んだのに  あ~~ぁ 失敗したと後悔する  見通しの甘さでタイミングを失し、事が面倒になって…

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【独楽 】を「こま」と読むか「どくらく」とよむか?

  webで「独楽」は何と読むか?そんなページがあった  それは勿論「こま」でしょう!とおもって解答欄をみると  独楽は「どくらく」と読む・・・と  えっ!そんな読み方あるの?と驚き、調べてみた   どく‐らく【独楽】    1 ひとりで楽しむこと。自分だけで楽しむこと。    或は 其日も暮方のおぼろ月夜に敷くものもなく、独楽<どくらく>の樽枕にいかなる夢ゆめを結むすぶ…

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続 ふたたび つれづれに

 相変わらず時代物を読んでいる  そして珍しいことばにであうと、そこで立ち止まる  今回は「神色自若」(しんしょくじじゃく)(池波正太郎著 「剣客商売」から)   大事にあっても顔色一つ変えず、平然と落ち着いている様子    物事に動揺しないさま   「神色」は精神(心)と顔色、「自若」は物事にあわてず落ち着いている様子  広い心を持っていちいち小さなことにくよくよ…

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 嘘から出たまこと

   むかしから私たちは嘘はついてはいけないと教えられる  嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれるとか  それをきくとこども心に「嘘をつく」ことに本能的に恐れをいだいたものである  しかし  日本には「嘘から出たまこと」ということわざがある  嘘から出たまこと(うそからでたまこと)とは、 嘘をついたにもかかわらず、そのことが本当になった、という意  その類語として「嘘も方便」という言葉もある  嘘…

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学びて思はざれば・・・

 学びて思はざれば則ちくらし      思ひて学ばざれば則ちあやふし   「論語」   人は先人の努力とその成果についてしっかり学ぶことが大切   しかし、受け身の姿勢で学ぶだけで自らよく思索しなければ、はっきりとはわからず道理にくらい   また自ら主体的によく考えることをしても、学ぶことをしなければ、ひとりよがりになり狭いりょうけんにこもるので、不安定で甚だ危険     自分で考えつつ読…

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君子は豹のごとく変ず 小人は面を革(あらた)む

    君子豹変  小人革面 (易経より)  豹の皮は夏に毛が抜け、秋冬には毛深くその文様がくっきりと見えるように修養を積んだ立派な人は、過ちに気づけばはっきり目に見えるような形でそれを改め正しい道に戻るものだということ。  また、状況によって方針や態度を改善して自己変革をするというたとえ。    凡人は表面だけ取り繕い本心から改善に及ばない。ただ外面を改めるだけである   過ちを犯した…

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続 万葉集を読む ある友の日記から

 この日記の著者はわたしの友人です   彼が教師として自分の理想の教育とは何かを模索しながら希望に燃えていたころに書かれたもの(35歳の頃)   彼は志半ばにして難病を発症し他界して     もう多くの年月が過ぎてしまいました                ~~~~~~~~   今回は万葉集最初の歌を紹介します    しかもなかなか原文に触れることもありませんのでお目にかけましょう   …

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万葉集を読む ある友の日記より

  万葉集を読むときは、その作品がつくられた時代にかえって読みましょう  次に、その作品の生まれた風土の中で読みましょう  第三に歌は心の音楽であることを知って読みましょう  そして終わりに声を出して読みましょう  注1 万葉のうた人だった犬養孝氏のことば    犬養節と言われる「歌は心の音楽である」と、高らかに万葉歌を歌いながら、   『万葉集』の魅力を伝られたのでした      鞆の浦…

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 なんだかなぁ~ 断捨離ねぇ

  「要らないものは捨てなさい」と娘によくいわれている そう <断捨離しなくては>と常々思うのだが・・・ 捨てなければ溜まる一方だが 物を捨てるだけが断捨離ではないという 「断」 入ってくる不要なモノを<断つ> 「捨」 不要なモノを<捨てる> 「離」 モノへの執着から<離れる>  阪神淡路大震災の折、かなりのものを捨てた  和ダンス・洋服ダンス・そして人形ケースなど  大きな家具はす…

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 節分と恵方巻

 節分とは   「鬼を追い払って新年を迎える、立春の前日の行事」    と言うことである    こどものころは「鬼は外 福は内」と煎り豆をまいて福を呼び込む豆を自分の歳だけ食べるだけだったが  恵方巻という巻きずしをその年の恵方(吉方)に向いてたべることを関西にきて知った   それも切らずに太巻きのまま食べることで、  「縁を切らない」という意味があるのだとか  ことしの恵方は「北北西…

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人間は退化しているのだろうか

  人間は退化し、    いまに ロボットに乗っ取っれる日が来る   未来の人類に希望はない   そんなことを言っている方がある   人類は 人間臭い あらゆるものをそぎ落として   いかに効率化を図るかを追求してきた!   生産ラインをロボット化して   人間はそれを管理し操るだけ!!   そして   いつも間にか「主客転倒」する日も近いのかもしれない     主客転倒とは    物…